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2011年3月19日 (土)

航海の終わり

ガガガッと激しい音と土けむり。
「しらせ」の艦首から錨(イカリ)がものすごい勢いで海に沈んでいきます。
投錨(とうびょう)。

Dsc_0112

これで私たち観測隊をのせた「しらせ」の旅はほぼ終えたことになります。
今夜一晩オーストラリア沖に停泊し、世界で最も美しい港の1つ、シドニー港に入ります。
ハーバーブリッジとオーケストラハウスは有名ですが、海から近づいていけるのは
私たちの特権かもしれませんね。

デッキに出て風に当たっていると、大陸の方から飛んできたのでしょう。
トンボが走り抜けていました。

「虫だっ!」

叫んだのは横にいた越冬隊員。
実に彼らは1年と4ヶ月ぶりに昆虫を見たのです。
虫で興奮しているぐらいですから、明日は車を見たら鼻血を出すかもしれません。
横断歩道が怖くて渡れなかった、というのは本当に聞く話です。
私も久しぶりに文明圏に入る準備。久しぶりにお財布を引き出しからだしたら、
千円札も入っていました。どういうわけかおもちゃに見えて仕方がありませんでした。
お金ってこんなんだっけ?いやいや、これがお金だ。と、自分に言い聞かせてました。
お札はただの紙切れですが、「これが価値のあるもの」という約束をみんなで
信じているからお金なんですね。
明日は電車にのれるかしらん?

Dsc_0108

「しらせ」の旅はほぼお終い。と書きましたが、訂正。
私たちはシドニーから飛行機で帰ります。
でももちろん、「しらせ」にはシドニーから日本に帰る航路が待っています。
そして観測物資をおろしたら休む間もなく、震災地への派遣が検討されています。
「しらせ」とその乗員は全力疾走でがんばってくれます。

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コメント

イヤーお疲れさん!
長かったようで短かった、短かったようで長かった南極探検?でしたね。
もっと南極の氷の上に立っていたかった。(こちらは写真を見たかった。)
こんな思いもあるのではないですか。多分、物足りなさも感じていると思うが、
代表選手で行けた事に感謝して、
南極の方向に向かって、今一度敬礼をして下さい。

おかえりなさい(^^♪
先生が帰ってきたら、アケビに遊びに行きます♪

先生のマッチョな姿
見たかったです(笑)

先生のモモヒキ姿、見たかったです。

ペンギンの彼女も。

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